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野生動物管理

白山市上野町で獣害対策指導をしてみる

今年も早いもので、もう5月も半ばに差し掛かる今日この頃。田植えが終わった水田も増えてきて、早苗田に映る景色におぉ・・・と感動せずにはいられません。

さて、山間部では野生動物から農作物を守るための柵も設置を始めるか設置が終わるのもこの頃。電気柵、メッシュ柵、それらを合わせた複合柵と、対象の動物に合わせた柵が色々あります。ただ張れば良いものでもありませんし、張ったらお終いでもないのでそれなりに手間がかかります。土地の所有者・管理の困難さ・隣接地区との兼ね合いなど、場所によって様々な問題もあります。今週は白山市旧鳥越村の上野町から、「集落周辺の柵を修繕・延長したいから、現状どのような問題があるか、一緒に見回って意見を言ってほしい」とお誘いを頂きましたので行ってきました。

鳥越城跡がある城山の裾に設置してあるメッシュ柵。地上からの高さが約90~100㎝。イノシシ・サルなら余裕で越えられます。イノシシは跳躍力が高いので、メッシュ柵だけでは対策は難しいです。

これはメッシュ柵とその上に電気柵を備え付けた複合柵。ですが、隙間が空いてますね。

塩ビ管に電気さく線が巻き付けてありますが、本当は碍子で固定するのが望ましいですし、サルは塩ビ管の所だけを掴んで乗り越えてきます。アルミテープなどを巻いて通電できる状態にした方が良いです。

柵が張ってあっても、用水路から侵入してくることもあります。ここは侵入対策をしてありましたが、ウリ坊くらいなら通れるかも・・・。ですが、あまり塞ぎすぎると枝葉で詰まってしまうので、対策が難しいです。

大日川沿いに張ってある電気柵も見てきました。電気柵は高い電圧を維持することが大事です。必ず写真のように数値が表示される電圧計を使ってください。この柵の電圧は3,300V。低いですね、最低でも5,000Vは必要です。本体は5,000V以上あったので、どこかで漏電している可能性があります。

ゲートハンドルにさく線がつなげてありますが、もっと巻き付けた方が良いですね。さく線同士や、他の部品につなげるときは、しっかりと通電するようにさく線をこれでもかと巻き付けた方が良いです。

歩いていると、「パチッ・・・・・・パチッ」と小さな音が聞こえました。さく線同士をつなげた結び目から聞こえます。スパークしてますね。電圧が低かった理由はこれかもしれません。結び目はもっとさく線同士を巻き付けて、上からビニールテープを巻かないとスパークします。

ここは電気柵を2段張りしていましたが、上下の線をつなぐ渡しが少ないように感じました。等間隔に上下をつなぐと電圧も上がると思います。

と、いった事をしてきました。今後も獣害対策指導のお仕事が増えると良いのですが・・・。

まずは今回の報告書をこれからまとめます(`・ω・´)。

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