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山のあれこれ

サシバのいる里山

雨の降る中、電柱の上にとまるサシバ(差羽、刺羽、鸇)を見つけました。

サシバはカラスくらいの大きさ(全長47~51㎝。翼開長105~115㎝)で、田んぼの周辺(狩場)や樹林(営巣)といった里山(谷津環境)を主な住処にしており、里山のタカと言われています。中国北部・朝鮮半島・日本(本州以南)を繁殖地としていて、秋冬には東南アジア・ニューギニアで越冬します。渡りをするタカ類はいくつかいますが、その中でも人気の種です。カエル・トカゲ・ヘビ・昆虫類など、里山にいる動物を主に食べます(特にカエル党らしい)。

子育てには大量のエサが必要になります。1羽の雛が巣立つまで、20~50回/日の給餌を約35日間続けるそうです。総量5㎏/羽のエサを供給する田んぼには、高い生物多様性が求められます。たくさんの生き物が住んでいる田んぼがなければ、サシバは繁殖することができません。中山間地域が過疎化し、里山が少なくなっている今、サシバの数は減少しています。環境省のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類、石川県では準絶滅危惧種として指定されています。

今、白山麓でサシバを見つけることはそこまで難しくありません。でも、いつか居なくなってしまわないためにも、出来る事をしなくてはいけませんね。


写真を撮らせてくれた後、霧の森へと消えていきました。

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