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ひつじ

スイスの羊飼い

今年も残り2か月を切りましたね。

日本では年末年始を大きく盛り上げ祝いますが、ヨーロッパでは年末年始はクリスマス祝いのついで程度に祝われるほど、クリスマスの存在が大きいです。

クリスマスはキリスト生誕祭。

実はクリスマスも『ひつじ』というワードが結構かかわってくるのです。

キリストの誕生を真っ先に知らされ、祝ったのは羊飼いたちと言われているからです。

そんな聖書にもでてくるほど歴史のある『羊飼い』。

日本ではマイナーですよね。

でも聖書にも出てくる通り、世界では豚肉、牛肉、鶏肉に羊肉が並ぶほど一般的な場所も多く、それ相応に農家さんの数も多いのです。

今回は私が目指している羊農家さんでもある、スイスの研修先の隣で営んでいた羊農家さんについてお話します。

この農家さんは、旦那さんがなくなってからほぼ一人で切り盛りしているとってもパワフルなおばあさんです。

全身黒色のひつじを100頭ほど飼っており、牧羊犬の調教もし、放牧終牧は牧羊犬が頑張って働いていました。

この毛まで黒色の品種もまた、うちで飼ってるサフォーク種同様に肉用種です。

Schwarzbraunes bergschafという品種名。直訳で黒茶色の山の羊ですね。

牧羊犬の調教訓練中

よく研修先で出荷した豚肉と羊肉を交換し合っており、夏場のバーベキューではしょっちゅういただいていました。(あの頃どれだけ贅沢だったというのは帰ってから気づきますね・・・)

これがほんとに感動するほどおいしい・・・。

感動して、何のお肉?と聞いて羊だよといわれたときから私は羊肉の沼にはまってしまいました。

またお話しする機会があれば、こんなおいしいお肉をどうやって作るのかとか、牧羊犬について等々羊飼いの秘訣を聞きたいものです。

脱走羊たち(慌てて電話しましたが「柵にひつじのこってるならへ~きへ~き」というのんきな返答。ひつじの習性ならではですね。牛豚だと大騒ぎです・・・・)

この羊農家さんはクリスマスシーズンに毎年羊舎の中でチーズフォンデュ会を開くそうで、私もお邪魔しました。

スイスの人たちは日本の鍋の如き頻度でよーーーくチーズフォンデュを冬場食べます。私も週一で食べていました。

チーズフォンデュというのは日本ではぜいたく品に感じますが、元々は保存食のチーズが悪くなる直前や固くなってしまったパンなどを消費する、ロスをなくすための食べ物でした。

昔のスイス人の生活が垣間見えますね。

今では日本の鍋のパックように、チーズフォンデュ用チーズミックスのパックを購入して温めて作るだけ、というのが一般的です。

でも、こうやってパーティなどの催しの際は、開催者自らがチーズをブレンドして特製フォンデュを作ってくれるのです。

日本もお出汁から鍋つゆをつくり、自分好みの味付けにするととんでもなくおいしい鍋ができあがりますよね?

フォンデュも同じで既存のものよりとってもおいしく感じます。

パックのものは塩気が強いのですが、特にこの農家さんの特製ブレンドは、ミルクのクリーミーさと甘さが際立ちホッとする味でした。

こればかりは現地いかないと食べれないので口惜しい・・・。

極寒の羊舎の中、羊の鳴き声をききながらあつ~いフォンデュとグリューワインをいただく。

私の中では特に思い出に残ったパーティです。

チーズフォンデュ会with研修先の農場長

最初に書いたように私の目指す形は、この農家さんのところでたべたお肉の味、飼育の仕方です。

研修時は羊飼育に関して全く知識がなかったこともあり、この農家さんがどのように羊を飼育しているのか、聞くことはできませんでしたし、どれだけ飼い方がすごいのか気づくこともできなかったです。

写真を見返してみると、放牧にゆだねているのにも関わらず(おそらく濃厚飼料とかもそんなあたえてない)、しっかり胃が発達してコロコロしている仔羊が多いのです。

こんな風なひつじ牧場作りを目指し、日々精進したいと思います。

ひつじ担当:山本

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