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山立会の羊、交配の秋です

2月に次の出産を予定している成めん羊12頭。

羊の妊娠期間は147日(もちろん前後する)約4~5か月といわれているので、2月に出産させるためには9月に交配開始させなくてはいけません。

また、家畜の交配は、ただただ雄と一緒にしといて交配させればよいという簡単な話ではなく、若干の準備が必要です。

羊の場合、春まで仔羊にミルクを与え続けていたために栄養がミルク生成にいってしまい痩せ気味になってしまっている状態を、普通の体型~やや太っている体型まで肥えさせる必要があります。

(関係ない話ではありますが、元養豚農家だった身として豚の豆知識。

豚の場合は、子豚と離乳させて授乳STOPさせたときから1週間内に発情がくるため、そこで人工授精をします。離乳から受精までめちゃくちゃ短期間、驚きの早さです。しかし発情期間を逃すとしばらく発情がこなくなってしまうという制約があるので、ここが一番養豚農家さんの神経質になるところです)

ふれあいガイドをしていると、「なぜお母さん羊と仔羊は別れて暮らさないといけないの?」という質問をよくいただきます。

人間からすると、産まれてまだ3か月目で母親と別れなくてはいけないというのは考えられないことで、ひどいなと思う人も多いでしょう。

一緒に暮らしてても何の問題もないでしょ?と考える人もいるはず。

もちろんこの母子を離す離乳という作業は母子ともに大きなストレスを与えます。

数日間母親を探す、子供を探すために鳴き続ける子もいます。

それでも、家畜は効率重視で生産しなくては人間の方が食べていけなくなるという現状があるため、どれだけアニマルウェルフェアを重視していても、子が小さいうちに離乳するというのは避けられない点なのではと思います。

肥育のための仔羊と繁殖のための親羊はエサの種類・量も違ったりして、分けて飼育しなければエサの管理も大変です。

我々は年に1回の出産を予定していますが、この出産のためにも、仔羊をなるべく早く離してミルクの供給をストップし、母体自らに栄養を回してあげる必要があります。

さて、交配には雄の存在が必要ですね。

山立会の放牧場は交配シーズン以外、成羊は全頭雌のみで飼育しています。

というのも…、雄羊…、後ろ向いたらおしりに向かって頭突きをしてくる攻撃性を秘めています。

普段は県立大学の畜舎にて飼育していただいているのですが、交配期間だけは木滑の放牧地に登場。

(この期間にふれあいガイドに来られた方は、貴重な雄羊を見るチャンスですよ!)

種雄にはハーネスに色マーカーを装着し、いつ交配できたか確認します。

これによって分娩日を大体予測できるようになるという仕組みです。

この子が来年産まれる仔羊たちのお父さんとなる雄羊。

雌のにおいで気が高ぶっている雄は、ブモモモと鼻を鳴らしてこちらを凝視し、入ってくるならばどついてやろうという気合をありありと感じます。

しかしうちのタネオスくん(種雄をアクセント変えて呼んでいます)、人にはやる気満々姿勢を見せますが、雌たちには非常にレディファースト姿勢をくずさない優男です。

エサには目がないと聞いていましたが、いつも最後のエサ箱にご飯がくるまで待ち、先方のエサ箱は雌たちに譲ります。

そして小屋の密度が高いなと感じると、進んで外に出て雌たちの憩いの場(小屋)を維持します。

なんてできる雄なのでしょうか・・・・。そして雌に危害加えそうな輩(ひつじ担当など)は即座に排除。かっこいいですね・・・・・・・・・・・・・・・・。

気が高ぶって壁にどつくタネオスくん
フレーメン現象

でも気が高ぶっていなければ攻撃姿勢をとらないいい子です。

気まぐれで「頭を掻いてくれ」と言わんばかりに頭こすりつけてくることもあります。

マイペースでかわいいです。

是非お仕事(交配)を頑張ってもらって、2月に元気な仔羊にたくさん会いたいものです。

最後にですが、ひつじたちは交配の秋、人間は食欲の秋です。

山立会では10月11月の毎週末土日、ラム&ジビエフェアと称してラム串、猪串の露店販売を行っています!

炭火焼で焼かれたラムやジビエを是非味わってみてください!

詳細は以下のURLに乗せてあります↓

ラム&ジビエフェア – 里山総合会社「山立会」公式ホームページ|石川県白山市 (yamadachi.com)

(ひつじ担当 山本)

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